2021-06-26 舞台 夜は短し歩けよ乙女

今回は山じゃない話。

昨日、舞台版夜は短し歩けよ乙女を観た。
高校時代に読んだ結果、大学生と京都、そして黒髪の乙女への憧れを頭の根っこにインプットされてしまったこの小説。

その後素晴らしアニメ映画となり、今度は舞台化。
ヨーロッパ企画謹製ということで、脚本を「4つの季節を一夜の夢」に仕立て上げて映画化した手腕を知っていた私は、期待に胸を膨らませて大阪城公園に向かった。

結果、とっても楽しかった。この時勢によくぞここまで…。
良かったポイントを取り留めもなく羅列していく。

冒頭、映像との掛け合わせで先輩のひとり語りが始まる。
森見作品のこじらせ大学生は、神谷ボイスの似合うマシンガントークがピッタリな感じで一体どう見せてくのかなと思ったが、しゃべくりを入れつつ体の動きと声量で魅せる感じでスッと入ってきた。掴みの笑いが楽しい。
パンツ総番長と図書館警察が準メインキャラで終始出てきてたの楽しかった。
他にも演劇故か、色んなキャラが原作以上の役割を担っている感じ。パンフ読んだら、これでも多い方なのだと。この辺違和感なく良かった。

次は黒髪の乙女。乃木坂の久保史緒里さんという方らしい。
遠目だったがイメージ通り。天真爛漫恐れを知らない、夜の街を美味しいお酒とおともだちパンチで練り歩くのはとっても可愛く、素晴らしかった。
おもむろに始まるラップ。あれは一応音楽カウントされてたらしい。
スルスルセリフが入ってくる感覚は小気味よかった。
樋口さんはイケメン感あったね。
先輩は劇の1/3くらい半裸で笑った。
詭弁踊り、マージでやるやん。アニメの動き準拠?いやマネできんやろ。
結婚式の先輩と春画の人、最後まで出番あってこれは劇っぽいと思った。
電気ブラン本当に美味しそうで良かった。

そして満を持して登場する李白竹中直人
圧倒的な説得力。これポンポさんで見たやつだね。
超然的なキャラを説明なしに伝えるために竹中直人が出てくるの、すごい発明。
そうやって先斗町の夜は更けていく…。
先斗町という響きがいいね。ポン、と。乙女が跳ねる街にピッタリだ。

随所にアニメ風のくだりが現れる。ナカメ作戦とか。
次は夏。ちゃんと全部の季節やっちゃうんだ、という驚き。実質4舞台分よな。春でエンドロール出てきたの、めっちゃ笑った。

夏は神様が出張る。母親も出てきたおかげで、神様というか本に詳しいクソ生意気なガキという感じだった。
本は全部繋がってるところの小気味よさ。前ふりあってからの接続に感心。
鍋のオチは笑った。キャッツアイかよ。

秋、学園祭。一番ボリュームあったくだり。
パンツ総番長、八面六臂の活躍。図書館警察のこと知ってるとニヤニヤしてしまう。
ゾウのしり出てくるだけでおもろい。絵が強い。
劇中劇というのがかなり効いてた印象。乙女のプリンセスダルマは最高だったな。
あとずっと乙女が緋鯉背負ってるの。最高。かわいい。ここ一番好きポイントかも。
先輩は途中消えてたな。外堀埋めるマン。
みんなが走るシーンとか、ホントに場面遷移してる感じでワクワクした。終始この辺の見せ方が良かったね。歩く、走る、歩く。夜は短し歩けよ乙女に相応しい仕掛け。
最後に李白出てきたのはびっくりしちゃった。鉄道のヤツの夢が叶ってたのも含めて面白すぎ。
先輩キマってたね〜。

歌舞伎的な要素を印象的に使ってたな。
中村壱太郎がパンツ総番長の初恋の人演るところ、ビックリした。艶めかしいぞ!?
こういうメタ的なところは舞台特有の笑いポイントだったな。
お祭り騒ぎでコイが跳ねるところまで面白かった。

そして冬。外堀埋めたかいがあったね、先輩。
偏屈王の先輩カッコよかったし刺さるわな。
李白さんのところ、映画見てたからスッと入ってきたけど、見たことない人はどう思ってみてたんやろか。想像つく?
李白の部屋でくしゃみする度背景がブレてて、細けーー!ってなった。
謎にみんなでタイトルを叫ぶところはなんかよくわからんかったが、雰囲気でオッケーだった。
先輩のくだり、まじで近況報告だけで笑った。
脳内会議のところすごかったな!何人出てきた!?
乙女がこの一年間の縁を辿って辿っていくのは、夜は短しの良いところに直結する良いシーンだった。
色んな縁に恐れなく飛び込む乙女が積み重ねてきたもの、劇で人間関係が集約されたお陰でより分かりやすくなった印象を受けた。

そして最後、また春が来る。桜、歌、進々堂
歌っぽい歌(ラップじゃないヤツ)はここ位か??良かった。かわいい。
初めての進々堂から一巡して、最後の進々堂に帰着する作りの良さがより際立っていた。

映像やステージの組み合わせで、光景が目まぐるしく変わってすごかった。今まで見た舞台は割と装置固定、演技で場面転換を見せる感じだった。
その印象で来てたら全然違うやんすげーなヨーロッパ企画、という感じ。
舞台に収まりきらない情報量でお腹いっぱい。
樋口さんと羽貫さんは若干存在感落ちた?他がいっぱい出番あったせいかな。

アニメの夜は短しを下敷きにしてた印象。
縁の深まり時間の流れの中を歩く乙女の魅力がパンパンに詰まった舞台だった。
3時間あっという間!楽しかった。笑いポイント多かった。みんな笑ってて一体感、ライブ感ありやっぱいいなと思った。
多少オーバーな方がよく見える舞台、中村壱太郎の歌舞伎パワー、めっちゃハマってた印象。
結構たくさんのセリフ系ラップがあった。その度に話や時間がグッと進む感じとか、話がまとまる感じがあった。セリフもスルスル入ってくる。
セリフと演技、映像に音楽が加わる事で情報の切れ味が上がるすごい体験だった。

とりとめなく書いた。気が向いたら整理する。
大満足の舞台でした。これからもどんどん行きたいね。