ヤマケイオンライン掲載記事一覧
度々ヤマケイオンラインに記事を寄稿し掲載頂いています。
| URL | 掲載年月日 | |
|---|---|---|
| 黒戸尾根から残雪の甲斐駒ヶ岳へ。友人と過ごす七丈小屋の一夜 | https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=3161 | 2024年5月14日 |
| ミステリーランチが背負い心地はそのままに軽量化に挑んだ「レイディックス 47」読者レビュー | https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=3192 | 2024年5月29日 |
| ハト峰峠~愛知川源流、鈴鹿山脈の奥深き渓谷を探検する | https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=3339 | 2024年7月23日 |
| 中央アルプス越百山、南駒ヶ岳周遊。激走!コスモサーキット | https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=3396 | 2024年8月14日 |
| 三ノ沢岳で紅葉の中央アルプスの静かな山歩き | https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=3569 | 2024年10月24日 |
| 屋久島デビューするならこのコース ~2泊3日の屋久島縦走記~ | https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=3987 | 2025年5月22日 |
ライブに行ってきた話
3/20、21とアイカツプリパラ合同ライブ ミラキュラスステージへ行ってきた。
2025-04-26~30 屋久島探検

■2025年は島と、海外に行こうと思っていた。まずはゴールデンウイークどうしようか。


★屋久島の山で泊まる際の必須アイテム4選
1.浄水器
登山道中の水場は原則小川なのであると安心。水はかなりおいしかったものの、直に飲むのに抵抗がある方は持参するべき。
2.携帯トイレ
避難小屋は原則携帯トイレしか使えないので持参必須、とあった。ただ、いざ来てみるとそれだけではなかったので、泊数分あれば足りるのではないかと思った。
3.トイレットペーパー、ティッシュ
トイレはあれど紙はほぼ置いていないため必須だった。
4.カラビナ
屋久島の避難小屋では、ネズミに食い荒らされないように食糧を吊り下げるのが望ましい。紐やフックが沢山あったので、引っ掛けることができるようにカラビナを数個持っていくと役立つだろう。
★ガス缶(OD缶)事情
屋久島空港でもガス缶を販売していたが、売り切れの場合や大きいガス缶しかない場合があるため、主要2港付近で入手するのがベターである。私が確認した販売場所は以下のとおり。
1.宮之浦港エリア
スポーツ用品店「ナカガワスポーツ」やお土産物屋「屋久島観光センター」で販売していた。
2.安房港エリア
登山用品店「山岳太郎」で販売していた。尚このお店では屋久島限定モンベルTシャツも販売している。宮之浦港エリアには売っていなかったため、買い逃さないよう注意されたい。
3.その他
鹿児島から船で移動する場合は、モンベル鹿児島店などで購入するのがよい。



















また、公募で名付けられた屋久杉がいくつかあり穏やかな気持ちになった。特にかみなりおんじが気に入った。
森を登りきると有名な展望スポット・太鼓岩への道が現れる。直前の休憩所に荷物を置いて登る。10分程度やや急な道を登ると、太鼓岩へ到着した。岩の上からは、今まで登ってきた山々を一望できた。沢山歩いてきたことを強く実感できるのが、縦走の面白いところである。太鼓岩自体は、大台ヶ原の大蛇嵓と大変よく似た雰囲気の場所で大変見晴らしがよかった。

以降は白谷雲水峡のハイキングコースを歩く。意外と道は険しく、すれ違いも多かったので慎重に歩いた。途中、渡渉点があったが問題なく歩けた。増水時は確かに注意が必要である。
ゴールへの最短経路であるさつき吊橋が長らく使用不可となっているようで、やや遠回りをして飛流橋を渡り、美しい流れの横の舗装路を歩いてゴールの白谷雲水峡入口へ到着した。
バスまでかなり時間があったため、タクシーを使い宮之浦港へ向かい全行程を終えた。
下山後は宮之浦港周辺を探索した。屋久島観光センター2階のレストランで食べたトビウオ唐揚げが、食べ応えがあり大変美味だった。

この屋久杉観光センターにはバックパックが十分入るサイズのコインロッカーがあり、下山後の観光時に役立った。
この日は民宿に宿泊し、翌日宮之浦港周辺を探索するとともに、バスで永田浜を拝んで帰った。
民宿は非常に居心地がよく、外でテントも干すことができて助かった。売っていた木工製品は土産物かと思ったら、オーナー(祖父)の手作りということで大変驚いた。屋久杉のお盆がキラキラと輝いており購入した。コーヒーを運ぶお盆にしているが、積み重ねてきた歴史の一端がリビングにあるのが不思議な気持ちだ。ずっと大事にしていきた。
ウミガメ館を見学し、屋久島がアカウミガメの一大産卵地であることを初めて知った。丁度5月からは産卵シーズンに入るということで、翌日昼間にバスで永田浜を見に行ったのだった。永田岳から見下ろしたままのとても美しい海だった。砂浜には年季の入ったごみが思ったより打ち上げられており切なくなったが、この日もウミガメ保護活動をしているとみられる方が進入禁止エリアを作ったりしていたので、危険物は回収されているのだろう。2024-05-11 北八ヶ岳 にゅうを巡る旅
1.山下真弓さんイベント
5/11に守屋山にて開催されたYAMAPの山下真弓さんイベントに、妻が当選したということで現地に送っていった。諏訪の南に8時30分集合で朝5時過ぎに出発したが、なんとか間に合ってよかった。
イベント終了は16時。眠かったらスーパー銭湯で寝ていようと思ったが、意外と眠くない。7時間強あるが何をして過ごそうか。地図を見ていたところ、意外と八ヶ岳が近いことに気付いた。そうだ、「にゅう」に行こう。急いで車を走らせたのだった。
2.にゅうとの出会い
私が山を始めてすぐ、2018年に購入した山同人誌「三者山様」で「にゅう」が載っていた。静かな森の写真に表記ブレが激しい看板が乗っている見開きであったが、不思議な魅力があった。それ以来北八ヶ岳行きを度々計画していたが、天気が悪く中止になってついぞ行けなかった。赤岳とか冬の天狗岳〜硫黄岳は行っているのにね。意図せず何年か越しのリベンジとなった。
この本、なんとBOOTHで無料公開されていた。ある意味私のバイブルなので、是非読んでほしい。
3.にゅうに登ろう
この日は時間制限もあったので欲張らず、白駒池から入りにゅうに行き、その後高見石小屋で揚げパンを食べて白駒池に戻ることとした。
守屋山登山口から車で1時間、 入口のある麦草峠に到着。麦草ヒュッテにある無料駐車場は満車だったので、白駒池の方にある有料駐車場に駐車した。10時くらい到着だったが、こちらはまだ余裕があった。
白駒池の入口から入ると、いきなり穏やかな森が始まりテンションが上がった。原生林と苔に覆われた森の中を、広い木道に沿って歩いた。

ちょっと歩くと白駒池に着いたので、行きは青苔荘側から回った。青苔荘には雰囲気のよいテント場があったので、いつか泊まってみたい。

ここから池を回るとにゅうへの分岐がある。引き続き気持ちの良い木道が続く。その先、開けたエリアにでた。白駒湿原だ。予想していなかった光景で和んだ。

ここから先は湿った森の中を進んだり岩っぽい道を登ったりと、八ヶ岳らしい道が続いた。開始1時間位経過したところで、開けたエリアに大きな岩があった。にゅう山頂だ。期待していなかったが展望は非常に良く、富士山と硫黄岳がキレイに見えて気分が上がった。


この日は澄んだ快晴でどこまでも見通せた。山頂でカップ麺を食べてぼーっとし、しばらくして高見石小屋へ向かった。
来た道を戻り池沿いを通過し、高見石へのルートに入る。やや急だなと思って登っていたら、高見石小屋にある地図には「急な下り」と書かれていた。
しばらく歩いて高見石小屋に到着。早速巨大な岩を乗り越え高見石頂上に立った。

にゅうの方が展望良かったためそそくさと戻り、名物の揚げパンを注文。コーヒーを挽いて頂いた。この時間のために今日があると思った。大満足だった。


年中苔むしてるのでいつ行っても楽しいことだろう。

「うずまき」
4.にゅう?
さて、道中にはたくさんの標識があった。「にゅう」を示すものも沢山あったが、何故か表記が統一されていないのが面白い。私が出会った順に並べていく。

最初に出会ったのは「ニュウ」早速カタカナである。

次は「ニウ NI U」なにもかも違う。

ニュウ「NYUU」ローマ字まで表記が合わない。

「にゅう NYUU」初めてひらがな表記だ。

「にゆう」ひらがなにもバリエーションがある。

「に う」可愛げがあってほほえましい。

「にゅう NYUU」山頂の手前だし、きっとこれが正解なのだろう

「にゅう NEW」 NEW!?手前にあった正解とは何なのか??

「乳(ニュウ)」高見石小屋の分岐が近づくと、「乳」が現れ始めた。

「にぅ」 最後の最後に新しい「にゅう」が現れてずっこけた。
ここに載せきれなかった「にゅう」は、私のInstagramを参照ください。
https://www.instagram.com/p/
16枚の看板には以下の通り記されていた。
1位:ニュウ…4枚
2位:にゅう、に う…3枚
3位:乳(ニュウ)…2枚
4位:にゆう、にぅ、ニウ、ニュー...1枚
(ローマ字編、併記されていたものを別集計)
1位:NYUU…3枚
2位:NI U、NEW...1枚
なんということだろう、地図にも記載された「にゅう」の表記は全体の2割弱だった。
また、地図上の英語表記は「Mt.Nyu」なので、一致する英字表記は1枚もなかった。
表記ブレは多少あれど、ここまで統一されていないのは不思議だ。八ヶ岳の中にも、この岩ぼっこの山をどう呼ぶかで勢力が分かれているのだろうか。
私の通った道でいうと、
・白駒池入口~青苔荘辺り:ニュウ
・青苔荘~にゅう山頂:ひらがな多め(にゅう、にう、にゆう)
・湖畔の高見石方面~白駒荘辺り:「乳」「にぅ」
という分布だった。看板設置者毎のこだわりが強く出ているのではないか、と私は感じた。
5.正式名称は何なのか
「にゅう」について由来をインターネット検索で調べると、以下のような説明が出てきた。
・ヤマケイオンライン:「刈り取り後の稲を円柱形や円錐形に積み上げる稲わらの「にう」が語源とされる。」
にゅう (にゅう):2,352m - 山と溪谷オンライン (yamakei-online.com)
・遠くから見た形が「乳」に似ている(ヤマハックに記載有、出典不明)
・「丹生(にゅう)」:「赤沙」つまり「丹」を産するから「丹生」という地名がつけられた
大分市「丹生」の地名の由来を知りたい。 | レファレンス協同データベース (ndl.go.jp)
どれかが由来となっていそうだ。しかし明確な由来は見当たらなかった。
どのような経緯を辿って現在の形になったのかは分からずじまいだったが、この愛らしい呼び名と素晴らしい展望をもつ「にゅう」は、きっと昔から愛されてきたのだろう。
北八ヶ岳へ行く際は皆さんも「にゅう」の足跡を辿ってみて頂きたい。楽しい山行になることだろう。
以上
2024-05-03~04 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋で遠くの友達と酒を飲む会
2024年5月、ゴールデンウィークに甲斐駒ヶ岳に登った。
【注意喚起】
— 花谷 泰広 (@hana1976) 2024年5月3日
小屋番からの報告があり、花谷のアカウントからも注意喚起をさせていただきます。
YAMAP等の登山SNSにて、「ピッケルやアイゼンを使用せずに登頂できた!」等の投稿を見て、ピッケルやアイゼンなし、さらにはピッケルを使用するのが初めて、という方が複数見受けられるようです。(続く) pic.twitter.com/EJFSAjvNb2












山頂手前のピークを越え、朝6時19分登頂。


2024-01-08 宝剣岳(雪山講習)
0.近況
2023年も色んな山に行けた。パノラマ銀座や北岳や空木岳は行けてよかったとしみじみ思う。出張にかこつけて尾瀬や日光白根山に久々に行けた。宇都宮はかなり好きな街だと実感した。記念日に前橋 白井屋ホテルに泊まったのも非常に刺激的で、名古屋大阪以外で住むなら北関東がいいなと思った。
年末はここ3年の恒例となった八ヶ岳、本沢温泉→硫黄岳に行った。驚くほど雪が少なかった。全行程チェンスパしか使わなかったし帰りには雨に降られた。本沢温泉を堪能できたので結果よかった。
妻が本格的に雪山を始めたいということで、12月に雪山講習@木曾駒ケ岳の予定を入れていたが悪天候のため中止となった。諸々装備を買いそろえ、準備万端の妻が意気消沈するのを見て悲しい気持ちになっていた。
幸運にも1月に振り替えることができたため、先日木曾駒ケ岳まで行ってきた。充実感を感じた一方、身につまされることもあったため記録する。
1.1/7 駒ヶ根前泊
1/6は中高の頃の友人とその友達(野郎30人!)の新年会があった。当時熱中していた太鼓の達人で繋がった人たちなのだが、再会するのは10年ぶりくらいのメンバーがほとんど。どうなることかと思ったが、会ってみるとみんな良い意味で変わりなく、タイムスリップしたような気持になった。当時は隠れオタクだったし、この繋がりが無かったら息が詰まっていただろう。あと当時見ていたコンテンツが「10周年!」「15周年!」となっているのを見るとビビる。あの時好きだったものは今も好きだし、歳は取ったがあの時の自分と今の自分は概ね同じ、相変わらず凝り性だと実感した。
1/7、15時発のバスに乗り駒ヶ根に移動した。到着すると駒ヶ根駅周辺は雪が降りシャッターが目立って寂しい印象を受けたが、要所の飲食店は開いていて賑わう店舗もあった。ソースかつ丼を食べ、クラフトビールを飲んで就寝した。
2.1/8 宝剣岳へ
朝7:30に、駒ヶ根駅で講師のエグチマウンテンガイド 江口さんと合流した。2022年頭に、銀と参加した伊吹山雪山講習でお世話になった以来だ。あの時は私と銀、おじさん2名の4人で受講だったが、今回は私と妻2名参加の実質プライベートレッスンである。
他のガイドさんを知らないので比較できないが、以前の伊吹山講習は大変タメになり雪山登山のレベルアップを実感できたので、今回もお願いすることとした。
(ご参考:HP)http://www.eguchi-mt.sakura.ne.jp/
駒ヶ根駅から出発し、途中菅の台でチェーン装備バスに乗り換え駒ケ岳ロープウェイ駅へ到着した。
ロープウェイの先頭には、白いメットをかぶり赤いウェアを来た面々が並んでいた。レスキュー隊の方たちである。前日に、宝剣岳→千畳敷辺りで遭難者がいるニュースを見た。その救助に向かう姿だった。
意外と一般登山者と同じように向かうんだな。先行者も居たと思うが。
駒ケ岳ロープウェイを登りきると、外は暴風に吹雪で真っ白だった。9時についたが、風など収まる10時くらいから始めましょうということでロビーでぼーっとしていた。時折風がやむと、きれいな千畳敷や南アルプスの山々が見えたのでバシャバシャ撮影していた。

10時前になると風が弱まり視界が一気に開けた。岩々しい山が真っ白に塗りたくられている。


よーく見ると、登山者がアリのように連なっている。レスキューの方を先頭にしているのだろうか、1時間弱でかなり進んでいた。前日までの雪で一面ズボズボのはずだから、ラッセルして進んだと思うとパワーすごすぎてビビる。

先行者の踏み跡を辿りながら私たちも登山開始。登る前に「せっかくだし宝剣岳登るか?」と江口ガイドから聞かれたので、二つ返事でOKした。夏も登ったことなかったから期待に胸が高まった。

しばらく進むと斜面が急になる。後続にも追い立てられながら、適宜休憩をはさみ登り詰めていく。上がるにつれて風も強くなっていった。こんなペースの我々に丁度よく合わせて歩いてくれるのはプロのガイドは流石だなと感じた。
1時間ほど登ると乗越浄土に到着した。すごい景色!しかし爆風でそれどころではない。

小屋の辺りで一時休憩しながら写真を撮る。
ここで予め装備していた簡易ハーネスにザイルを装着した。伊吹山でもロープは使わなかったので、ザイルで繋がったのは初めてだ。江口ガイドを先頭に三人連なり歩いていく。
真ん中になった妻は、前から引っ張られたりザイルが足に引っ掛かりそうになったりと歩きづらそうだった。真ん中が安全というが、不慣れな時は苦労も多そうだ。
宝剣岳へ取り付くまでが一番風が強く倒れそうになった。妻は風に煽られてこけていた。特に怪我無く良かったが危ない。時折耐風姿勢を取りながら進む。顔の地肌が出てしまっている部分が痛い。やっぱゴーグル要るか...と反省した。

ちょっと進むと鎖がついた細い道にでた。ここから宝剣岳に取りつくようだ。ピッケルを刺しながら歩いていくと、雪面に刺さったピッケルとツェルトが見えた。雪洞だった。
中にはザックなどの装備が見える。江口ガイドが中を覗いて人がいないか確認する。既に誰もいないようだ。恐らくこれが、遭難者が一晩を明かしたビバーク先だ。よくよく考えると、乗越浄土の開けたところでレスキューの方がブルーシートを広げて寝袋のようなものを包んでいた。あれが遭難者だったのだろう。
「なんでこんな風が強く危険なところに雪洞を掘ったのだろう?」「よくこんな立派な雪洞を掘れたもんだ」「ビバークに必要な装備を持っていて、緊急対応することが出来る知識とスキルがあったからこそ助かったのだろう」など、色々な感想がよぎった。一方で冷静な気持ちもあり、そのまま江口ガイドに連れられ先を進んだ。
更に進んだところで別の集団とすれ違いになった。非常に狭いところで5人くらいとすれ違う羽目になりヒヤヒヤした。よく見ると先頭はガイド、あとは連れられた客のようだったが、みな一様にストックで歩いており大丈夫か??と思った。あとガイドの指示も要領を得ない印象を受けた。江口ガイドも苦言を呈していた。相手も思うところあっただろうが、質もピンキリだな~と感じた。
最後、雪面を登りきると宝剣岳山頂についた。驚きの快晴であらゆる山が一望できた。

短時間の登りだったが、22年5月の火打山以来の本格的な雪山登山で充実感が漲ってきた。できないことができるようになる喜びや、文字通り壁を登り切った達成感は山が面白い理由だと強く感じた。しばらく景色を眺めてきた道を戻った。


宝剣岳の下りは私がリード、後方で江口ガイドが安全確保しながら適宜指示を飛ばす形で進んだ。当然下りの方が危なく、どう進めばいいか分かり辛かったので進むのに難儀した。私は四つん這いになってズボズボ下るのに割と慣れていたので楽しく進めたが、妻は相当怖かったことだろう。できる限り妻に進み方を伝えながら、何とか下りきることができた。

妻は「言われんでもわかっとるわい」という気持ちだったろうし申し訳ない。ただ、先行する立場として何も言わずに事故が起きてしまったら、後悔してもしきれないという恐れが間違いなくあった。
その他、つま先が冷えて足の指のサイズが2倍に膨らんだように感じた。これが悪化すると凍傷になるのだろう。次からは靴用カイロを絶対入れていこうと思った。
再び雪洞を横目に乗越浄土の方へ戻った。雪に埋まる小屋を風よけに休憩してから、雪山講習らしく雪面の昇り降りの方法やアイゼンでの石の上の歩き方を学んだ。これ最初にやってから宝剣岳行くべきだったのでは!?と思っていた。
訓練の後ロープウェイまで下った。ここでも平時の下り方や、石混じりの雪面の下り方を学んだ。妻が「西穂独標に登りたい」と言っていたのをかなり重視してくれていたように感じる。ある程度雪がついた状態なら、もう登れるだろう。

終盤、妻がスタミナ切れしていてかなりかわいそうだった。思い返すと昼食を摂らず進んできた。ただロープウェイの時間が迫っておりジレンマだった。
14:55のロープウェイにギリギリ駆け込み下山した。大変お疲れさまでした。帰りのバスでカモシカが出没、運転手が停まってくれてありがたかった。
3.感想
江口ガイドのおかげで安心して宝剣岳に登ることが出来た。私自身は復習が主だったので新規にどうこうという訳ではなかったが、初見のルートを安全に進むのは自分だけでは困難だった。伊吹山と比べると妻が新規に学べた内容は少ないように思えたが、その辺の基本動作は私から教えるようにという考えだったのかもしれない。
全身運動で雪面を登っていける楽しさ、誰も踏んでない道を自分で拓いていける充実感は得難いものだと実感した。車も手に入る予定なので、2024年は更に挑戦していきたい。
それと同時に、一歩間違うと取り返しのつかない状況になることも強く実感した山行になった。遭難した方のように、ビバークすることが出来ただろうか。不誠実なガイドのようにならず、正しい道を進むことができるだろうか。
1/13に妻が申し込んでいた雪山講習をオンラインで視聴していた。テーマは「”自己流”雪山登山者が陥りやすい危険」...(定義からすると、山岳会など組織に所属しない登山者を指していたので範囲は広すぎるが)正に私のことである。
とりあえず、ツェルトとスコップ買うところから始めようと思います。皆さんご安全に!

2023/08/16-17 北岳、間ノ岳
0.近況
7月は色んな山に行けた。
最初は二泊三日パノラマ銀座。蝶ヶ岳、常念岳とどデカい山を歩くことができた。
初日の蝶ヶ岳は爆風でテント吹っ飛ぶ寸前までいったが、優しい老夫婦に助けられなんとか泊まれた。感謝しかない。
次は木曽駒ロープウェイから入り一泊二日空木岳。昨年同日に木曽駒ケ岳にてプロポーズした記念に、憧れていた山にアタックしたがこれも非常に大変だった。
檜尾小屋キャンプ場は素晴らしい場所で、空木岳へ向かう稜線も最高だったがなんせ長い。厳しいアップダウンと岩登り、山頂からの1,700m下山(悪路あり)とてんこ盛りだった。
大変だったが妻もなんとか踏破できていてよかった。尊敬だ。しかも翌週富士山に登っていてすごすぎる。
そして夏休み、こんにちは〜かほですの動画をきっかけに北岳・間ノ岳へチャレンジすることを決めた。
南アはちょいちょいいったが、日本で二番目に高い場所に登るのは初めてだ。ワクワクしながら計画を立てたのだった。
1.8/16 甲府で前泊
当初は8/15に前乗りし8/16-17、北岳肩の小屋泊を計画していたが、台風直撃のため断念し日程を1日ずつ後ろ倒し、またテン場の予約が可能な北岳山荘へ泊まることにした。
8/16は台風一過で晴れるだろうと見積もったが、結局天気が悪そう。
もう一日後ろ倒しを検討したが、北岳山荘が空いておらず諦め、当初予定で行くことにした。
8/16はバスで甲府へ移動した。昼過ぎに到着し街を散策する。カフェで旬の桃を食べることができたのがよかった。

しかし夕食は選択肢が少なく困った。名物がほうとうとフルーツ、吉田のうどん位しかない。店舗もあんまり空いていない。困って地元料理メインっぽい居酒屋に入ったが、まあそこそこだった。
前来たときも困りに困って謎のステーキ屋に入った覚えがあったが、状況は変わっていなかったようだ。コンビニで色々買い込みさっさと就寝した。
2.8/17 広河原→八本歯のコル→北岳山荘
朝3時に起床し、4時にホテルを出た。バスは4時半くらい発だが、着いたら既に人が並んでいた。
その後も続々と人が並びだし、40名弱が待つ状況になった。
そして到着したのは至って普通の路線バス。もぎりのおばちゃんが言うには、座れるのは24名。
広河原まで2時間かかるが、立ちっぱなし出るか…?と思ったらホントに出た。早出したお陰で私らは座れたが、見てるだけでも辛すぎる。
バスは以前仙丈ヶ岳に行った以来か。非常に険しい道をバスは走っていく。文句はあるが、運行してくれるだけで感謝だ。
6時半位に広河原へ到着。広河原山荘がキレイになっており印象が変わった。
ここで給水し朝食を摂り、7時過ぎに出発した。水はビジターセンターの横で汲めます。
最短経路の大樺沢ルートは長らく通行止め(多分今後も通れない)のため、白根御池小屋の方へ向かった。
最初から結構な急登で南アの洗礼を浴びた。2時間ほど登ると横へ移動する形の道になり、登らずに済んだが細かいアップダウンはあり楽ではなかった。
森はすごくいい。苔と背がそこそこの木々を見ると南アっぽいなと感じる。
白根御池小屋で一度休憩&給水。水が汲み放題で美味しくて助かる。
ここからの道を検討した結果、天気が崩れる可能性が高かったためさっさと北岳山荘へ行くべく、八本歯のコルを経由して登ることにした。しかしこれが大変だった…。
大樺沢二股からの道は川沿いの尾根に取り付き上まで登り詰めるルートになる。これがガレている上細いやら崩れるやらで歩き辛かった。そもそも傾斜もある。

更に途中、10時位に雨が降ってきた。想定よりずっと早い。最初は降って止んでを繰り返したが、途中からは本降りになり、結局深夜まで降り続いたのだった。

4時間強雨に降り続けられて山を登ったのは初めてだ。しかも雨のピークと傾斜のピークが重なり心も身体も大変だった。それでも自分はまだいいが、妻は一層しんどかったようで…本当に良く頑張ったと思う。
全身濡れすぎて途中からどうでもよくなってきた。ラジオで「大雨で一定以上濡れると気にならなくなる」みたいなことをARuFaが言ってたが、ホンマそれやなと思った。
八本歯のコルからはキツめの階段、ハシゴが連続した。これもびしょ濡れで登るのはメンタルにくる。防水のはずの手袋を絞ると水が漏れてくる。ファイントラックのこれ、意味あるんやろか…乾きやすいのはメリットだったが。
白いもやに包まれて、北岳バットレスが見えた。迫る岩壁の巨大さは、今まで見た中でもトップクラスではないだろうか。初めて涸沢へ行く途中に見た雨の中の岩壁を思い出していた。不思議と頑張ろうという気持ちになれてよかった。雨がひどすぎて写真を撮れなかったので、あの威容は頭の中にしかない。
ある程度登り切ると雨が弱まり、北岳山頂や稜線が見えた。ここで行動食を食べ一呼吸つく。結局昼飯も食わずに乗り切ったので本当に頑張った。
そこからは1時間半くらい、雨の中稜線を歩いてなんとか15時に北岳山荘へ到着した。この頃にはパンツまでびしょ濡れ。靴は奇跡的に大丈夫だった。
テント泊の予定だったが、何もかも乾かないし夜冷えるリスクがあったので急遽小屋泊へ切り替えた。キャンセルもあったのだろうか、泊まることができて一安心した。
小屋泊は結構久しぶり。服を乾かしラーメンを食べ昼寝をして過ごす。毛布が二枚あってよかった。パーテーションにストックを渡して物干しにしている人がいたので、真似してあらゆるモノを乾かしていた。尚、乾燥室に入れていたものたちは大して乾かなかった。
6時すぎにパスタを作って食べた。北岳山荘の自炊室はごく限られた土間のようなスペースであり、順番待ち必須かと思ったが意外と夜、朝と座ることができて助かった。2人で作ると効率が良いのでありがたい。
小屋は水を引いているらしく使い放題、トイレは水洗便所で非常に清潔だった。北岳肩の小屋は水源がないので、この差は大きい。総じて快適な小屋だった。何より北岳の真下。間ノ岳へ往復3時間弱かつ荷物デポできるこの立地は素晴らしい。泊まってよかった。
朝3時に起床。外に出ると満天の星空!昨日ひどい目にあったかいがあった。夜通し干していたズボンとレインウェアは湿りきっていたが、着干しだと言い聞かせて着用した。
ファイントラックの長袖は濡れっ放しのため諦めた。コイツ暑いし乾かんし良くない服なのでは?と最近感じる。レイヤリングシステムへの信用なくなったな。長袖速乾ウェアでいいやつあったら買います。

その間、夜の撮影にトライした。思うようにはいかなかったのでリトライしたい。
色々と準備をして4:50出発。歩くうちに日の出し、どんどん北岳が赤に染まってきた。

この日は雲海、富士山、後ろに北岳前には間ノ岳と素晴らしい景色だった。荷物はデポして身体は軽い。実は新しいカメラのデビュー戦だったがやっと活躍の時が来た。
間ノ岳への道はそんな危険な場所もなく歩きやすかった。中白根山などちょいちょいピークをこえて、6時半位に間ノ岳に着いた。

正面には果てしなく続く南アの山々が見えた。ここまで来ないと、間ノ岳に隠れてこの景色は見えないのである。

農鳥岳〜赤石三山以南は未踏の地だ。以前峠から山並みを見たことはあったが、たおやかな稜線を上から眺めるのは全く様子が違う。これを伝って歩けるんだというロマンとスケールのでかさを感じた。
反対には遮るもののない一面の雲海と富士山が見えた。絵になる景色。

間ノ岳山頂はだだっ広く、楽しく過ごせた。以前この稜線で落雷があり若者が死んだニュースを見たが、そんなことは微塵も感じさせない穏やかさだった。

なんと第1発見者の記事が出てきた。事故のあった中白根山の辺りは普通の道だった。悪天候でも突っ切れるだろう。ただこのリスクは常について回る。忘れてはいけない。
しばらく過ごして北岳山荘へ戻る。こちらから見る北岳は非常に格好良い。
小屋に戻ってデポしていた荷物を整理していると、ヘリが来るということで隅に追いやられた。大天荘に泊まったときヘリの威力を思い知らされたので、そそくさと引き下がった。妻はこのせいでしばらく小屋に近付けなかったようだ。
再度リュックを背負い直す。やはり重い。これを担いで8時半に出発。帰りは北岳→肩の小屋→草すべり経由で下山した。間ノ岳、北岳山荘にサヨナラバイバイ
北岳山頂に近づくほどに雲が上がってきた。北岳山頂と前にドンといる仙丈ヶ岳以外は、概ね雲に埋まっていたように思う。さっきまでいた間ノ岳も雲に覆われていった。これはこれでいい景色だ。

この登りは妻に大変堪えたようだった。初日から予想外の靴擦れと豪雨にシバかれながら、結果使いもしなかったテント泊装備を背負って登るのはそりゃキツイ…と思いながら一緒に登った。
間ノ岳は軽快だったから、荷物重量の影響の大きさを感じた。軽いに越したことはない。
1時間半位して北岳山頂に到着。日本で二番目に高い場所にきたのか…と感無量だった。

山頂は結構広く、草も生えており虫が結構居たのが印象的だった。北ア、中央アのデカい山は岩しかない(主観)から、南アらしさを感じた。ドンとでかい山が各々そびえ立っているように感じるのは、合間にハードな下りと緑があることが大きいだろう。
そして引き続き富士山が大きかった。仙丈ヶ岳から見るとちょうど北岳があって富士山がオマケ位に見えたので、印象大きく変わった。日本で一番でかい山がこんな形なのは不思議と嬉しくなる。国の誇りがあるとしたらここかなと思う。
北岳肩の小屋でも休憩した。小屋のロゴがいい感じだったのでTシャツを買った。
このあたりは仙丈ヶ岳がよく見える。雲に隠れがちだったが甲斐駒ヶ岳も見えて気分が良かった。

草すべりはそこそこ急だったが、総じて八本歯のコル経由の道のほうが急で荒れててしんどかったと感じる。草すべりを歩かずやや緩やかに登れる道もあるので、登る人にはどっちにしても肩の小屋経由の道をおすすめしたい。
白根御池小屋についたのは13時前。帰りのバスは14時か16時40分だったので、ここで14時のバスを諦め長めの休憩を取った。
昼飯は何故か売ってた台湾スイーツ豆花を食べた。巨峰とレモンとはちみつ味、美味しかった!

段々曇ってきたが、ここでぼーっとできてよかった。名残惜しさもありつつ、帰りのバスには意地でも座るぞと覚悟を決めて13時40分に下山開始。
下りはそこそこ急、よく登ってきたなと思う。人はたくさんいたので安心感があった。なんならこの時間から登ってくる人もいた。白根御池小屋に泊まるんだろうか?意外と遅出である。
15時20分くらいに広河原へ到着した。お疲れ様でした。
バス並んでるかと思ったが全然並んでなかった。なんなら2両できたから、絶対みんな座れる体制だった。もっとゆっくりできたなーと思ったが、到着直後に雨が降ってきたので早めに降りて助かった。
バスが来るまでは外のベンチで片付け、ストック洗い、新しくなった広河原山荘物色などしていたら16:30くらいになっていた。
帰りはバスで甲府まで一直線。山道は大変険しく、改めてバスに感謝した。
甲府駅でほうとうを食べるつもりだったが、甲府市街混雑のため到着が遅れタイムオーバー。急いで吉野家で飯を食べ、お土産を買って帰りはあずさで塩尻→名古屋と特急で帰った。
あずさが遅延して塩尻への乗り換えがギリギリになった。JR許すまじ。そして最後の特急しなのは相変わらずひどい。今日は暑いし。本当に嫌い。
11時すぎ、帰宅してやっと風呂に入れて一息ついた。
翌朝、写真を現像するため色々試行錯誤していた。
ソニーの無料画像編集アプリはまあまあよいが細かい加工ができない点が非常に不満。まあ仕方ないが。軽い割に総じて写真はよく撮れており、α6400買ってよかったなと思った。
4.所感
南アルプスは仙丈ヶ岳、鳳凰三山と登ったが、主脈の白峰三山に登るのはこれが初めて。ようやく南アの核心に踏み込めたと感じる。
道は険しい箇所も多く、何より登りは1,750mと日当たり獲得標高(+)としては過去最高だった。そんな山でも何だかんだ歩き通した妻に驚きと感謝しかない。
間ノ岳から初めて見る南アの深淵部は、非常にスケールが大きく胸が踊った。巨大な山をよく見ると尾根が繋いでいる。次はこれを歩いてみたいなと思って下山した。
日本で二番目に高い場所にこれたという気持ちも新鮮だった。富士山も登ったら1〜3番目制覇となるので、また来年チャレンジしてみたい。
あと前のオリンパスペンがいよいよ壊れたので新たに買ったソニーα6400。前のより軽くて性能高いから言うことない。でもレンズ追加しないと撮れないものもあるから迷うな。写真好きな人に勉強させてもらおう。
