登山記録

登山の記録です

2021-09-18~20 立山三山と剱岳の記

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今月は中々頑張った。八ヶ岳に行けなかった分、キャンプからの日帰り御嶽山に行った。コース的にキツくて笑った。
山小屋がどれも良かったので今度は泊まりに行きたい。
ここで下山途中、突然左足首の後ろの方が痛む現象に襲われた。
調べるとおそらく「腓骨筋腱炎」になったようだ。捻挫もどき。
一週間程で症状が引くことを願い、毎日湿布をつけて対策していたのだった。

そしてこの三連休、台風を見切って立山そして剱岳に行った。挑戦の山、アルピニズムの極北、地獄の針山、剱岳…。果たしてどうなったか。

1.出発前
 当初この三連休は、会社の後輩@栃木と称名滝から大日岳に登って大日小屋に泊まり、翌日剣御前小舎へ移動し立山三山縦走、最終日剱岳に登り室堂から帰る予定だった。夏季休暇に計画していたが中止になった、室堂ケーブルカー使わず侵入プランをパワーアップしたやつだ。
しかし見事に台風襲来。土曜はどう転んでもダメそうだったので、大日岳を切って日曜室堂入りへ変更したのだった。
これで大日小屋のキャンセルは2回目…次こそは絶対行くからな…。
前入りも金曜夜富山入から夜立山泊に変更。3時に富山集合に変更し旅に臨んだ。

 個人的には15日に大きめのイベントがあり、とりあえず、無事に乗り切れたところだった。金曜は上司と飲んで久々に二日酔い。金曜発にしてなくてよかった。
ダラダラ準備しながら富山へ向かった。

2.9/18 立山前泊
 2時過ぎに富山駅で後輩と合流。5月の涸沢ぶりである。早速富山駅きときと寿司へ行く。富山の回転寿司だったらそこそこのやつって前聞いた気がするので。
席につくと、なんと酒が頼める。このご時世、富山は無法地帯か!?ありがたく昼間っからビールを飲み、寿司を食べる。
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鰤、イカ、甘海老…到着30分で出来上がってしまった。日本酒の銀嶺雷鳥、芳醇だがサラサラと飲めてしまう一番好きなやつだった。富山最高!

 晩飯は富山駅で買っていくということで、駅でます寿司やら山での食事やら酒やらを買い集めて立山駅へ向かう。
初日は台風の影響かそこそこの雨。この予定にしておいてよかった。富鉄は途中限界すぎる駅があってビックリしちゃう。

 5時過ぎ、立山駅着。送迎バスで立山国際ホテルへ移動。広くて良い!温泉もしっかりしててポイント高い。
飯食いながら後輩のiPadで「剱岳 点の記」を観た。
小説は読んでたが映画は初だ。ストーリーはサラリーマン小説味がある原作をそこそこ丁寧になぞっており、ストーリー的な見せ場には弱いが質実剛健とした映画だった。特筆すべきは圧倒的な剱岳の映像美。
ふと挟まれる剱岳の威容がすごい。雪渓を歩くとことか、巨大な杉の立ち並ぶ神社の絵とか、どうしようもない吹雪の中を歩くとか…どう撮った!?という気持ち。すごい映画だった。
あとみんな明治末の装備でガシガシ登っててビックリしちゃった。俳優すごい…。
剱岳へのモチベーションを高めすぎたせいか夜途中から寝れなかった。アホ。

2.9/19 立山三山縦走
 いつぞや5月の立山へ行ったときはケーブルカー争奪戦に打ち勝つべく5時くらいから並んだりしたが、今回は後輩の神ムーブで事前予約した8時40分のケーブルカーに乗ることが決まっていた。神。朝ダラダラしてから出発。
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テンションが高い。
ケーブルカーは沢山の人。下界はガス。どうなるかなーと思っていったら天狗平位で一気に雲を抜けた。
左手には雄大な大日岳、右手には一面の草原。立山、強い…。
10時前に室堂着。登山届書いてると横に全員お揃いの真っ白なモンベルダウンを着た白くまさながらの謎の10人強の集団が居た。なんなんやろ。
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外に出ると一つの雲もない一面の青空。こんなに晴れるの!?早速雄山へ向かう。
5月に来たときには爆風で雄山の肩辺りで引き返したのだった。リベンジだ。
途中で結婚式の写真みたいなの撮ってる人が居た。ロケーション良すぎ。
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その肩まで来ると、黒部源流の辺りから槍ヶ岳まで見晴らせた。
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最高。黒部五郎とか水晶とか、薬師岳経由で繋がってる分案外近い。いい景色だった。

雄山の肩まで来たところで登山者の渋滞に巻き込まれる。まあ仕方ないね。
明らかに私服、スニーカー、トートバッグで迷い込んだみたいな女の子がいて流石に止めるべきか迷ったが、思いの外足取りがしっかりしていてスルーしてしまった。
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振り返ると絵力が強い。

ゆっくり歩いて雄山着。見ると雄山山頂にいくにも行列が出来ていた。しかも拝観料300円…
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お守りは買っちゃったがバカバカしくなって先に進んだ。
結局大汝山まで来てお昼休憩。ここも素晴らしい景色だったな。北アから浅間山まで見晴らせた。
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雲かかってたけど富士山も見えたかも?
この辺から白馬エリアも見え始める。美しい!あの辺をしっかり歩いてみたい。
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眼下には黒部ダム。造形が強い。
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日差しは強いが気温は過ごしやすい感じで、時折吹く風が冷やしてくれる。こんな陽気で歩ける日は年にそう何日もない。来てよかった。
稜線は結構ガレていて全体的に危なかった。靴に救われたがぐねっちゃうな〜と思いながら歩く。
後輩とは月姫がどうとかかげきしょうじょがおもろいとか、大学の時みたいな話してた。
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時折見下ろす室堂は緑と赤と黄色に彩られた見事な紅葉。奥の奥大日岳が室堂を包み込むようにそびえる。
背景は一面の雲海。青と白が湖を中心とした室堂をより浮き上がらせるように感じた。すごいところに来てしまったなあ。
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富士の折立?ってピークでおばちゃん達に写真を頼まれたので撮ったらポージングがノリノリですごい楽しそうで笑った。撮られるの緊張するから見習いたい。
そこから真砂岳へ移動。ガレガレのゴツゴツした山からザレザレの真っ白な山に変わる。
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真砂岳の山頂で親子連れに出会う。7歳の女の子、今日の立山と明日の剱岳百名山99座目らしい。凄すぎ。どんな大人になっていくんだろう。
その後下って登ってを繰り返すと壁のような別山にぶち当たった。ジリジリと登っていく。
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こういう時は、おかざき真里の「阿吽」で読んだ「犀の角」のシーンを思い浮かべる。
http://intweb.co.jp/miura/myhaiku/buda/buda_1_3_sainotsuno.htm
まあ、ただゆっくり歩いているだけなのだが…「犀の角のようにただ独り歩め」。

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別山に着いた。ここで一気に剱岳が近づいた。
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遠目にはドーム状にも見えていたが、近づくと下の方から反り立つ荒々しい針が見える。
これは地獄の針山だ。そしてこれ、どうやって登るんだろう…。昨日見た剱岳がよぎる。
別山からは室堂を横から見る形になるが、これがまた良かった。
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奥に雄山、手前は奥大日岳。雲海をバックにまたしてもすごい景色。
ついでに今日泊まる剣御前小舎も見える。休憩もそこそこに先に進んだ。
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14時すぎ、剣御前小舎到着。お疲れ様でした。
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真横にはでんと現れた剱岳。ロケーションが神がかっている。
着いたら知人が同じ小屋に居た。居るって聞いてたけど何たる偶然!
荷物を置いてビールを発注し剱岳を見ながらだらだら飲む。お疲れ様でした。
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後輩がビール2杯目に突入したから私は日本酒を飲んだ。これすごい好きなやつだ。
戻って昼寝して夕食。この間、大人買いした金色のガッシュを最後まで読んだ。
もう最後までボロ泣きだったな…。タイトルを回収してから卒業式までずっと泣いてた。この前に泣いたのはナゾナゾ博士とキッドの別れだった。何故か。
アニメも若干見てたし断片的には知ってたけど、通して読むと遥かに面白い。山小屋で泣いてるヤバいおじさんになってしまった。

夕食には結構な人数が居たが、“黙食“だとあまりに静かで寂しい。
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米を沢山食べた。さっさと食べ終わったので、休憩して夕日を見に剣御前へ行った。意外と近くて良い。
この時間がすごく良かった。
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雲は全部下、遮るもののない3,000mの世界が赤に染まっていく。
剱岳は日が沈むほどに陰が濃くなり急峻さを増していった。
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立山室堂も一面赤になる。みっちみちのテント場を見下ろすのはやや気分が良い()
中秋の名月が近く、月が驚くほど大きかった。
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写真じゃ伝わらないやつ。
日が沈むまで見届けて部屋に戻り、明日用に荷物を詰め替えたり歯磨きして横になった。
夜は途切れ途切れだが昨日よりは眠れた気がした。

3.9/20 剣御前小舎→剱岳→室堂
 朝3時に起床。そそくさと片付けをして朝食を食べる。
気合を入れて魯肉飯とカニのビスク。贅沢!
湯を沸かしてボトルに詰め、アタックザック(という名のMarmotヤマノススメふるさと納税ザック)で4時に出発。
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外はまだまだ真っ暗。ヘッドライトの灯りでまずは剣山荘まで向かう。この一時間のアドバンテージを取れなかったのがちょっとツライ。小屋空いてなかったし仕方ないが。あの位置だったら夕焼け見えなかったし結果的に勝ったと思っている。

暗い中ガレた道を歩くのは中々分かりづらかった。途中白馬岳にあった様な巨岩の上を歩く所もあり、注意深くペンキを探して進んだ。
先に進むと、道の脇からおじさんに声をかけられた。コース外れてたから休憩してたのかと思ったら、どうやら道に迷ったらしい。
剣沢のテント場から剱岳に向かう予定だったそうだが、途中で靴も壊れたので諦めて剣沢に戻りたいとのこと。テント場は横に見えているが…確かに暗いし直通の道は無い。とりあえず剣山荘まで案内する事にした。
この時、実は後輩も靴がぶっ壊れており「剱岳途中で引き返すかも」と言われていた。3分の2が靴ぶっ壊れてるパーティ一体何。
剣沢から道なき道を突っ切ってきたのだろう。迷うにしてもそんな事あるかよ…よく剱岳行こうと思ったな…という心の声は胸に隠した。。
4:45、剣山荘着。希望の光だ!
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おじさんと別れ、メットを装着しいよいよ一服剱→前剱→剱岳の道へ入る。
日の出近くの5時発予定の人が多いらしく、剣山荘は賑わっていた。
ソルティライチを買い足して出発。

のっけからよじ登るタイプの道や鎖が続き結構疲れた。後輩のペースが早いのもあったと思う。あの軽快さは尊敬するし追いつける気がしない。
一服剱まで来ると一面のガス。剱岳の下のトゲトゲだけが見えた。それでもすごい存在感。圧倒される。

休憩を挟んで前剱までの道を行く。
ここが結構ガレててひどい道だったな。浮いてる石もあった。先行する人もやや居て落石も怖い。足元に注意して進む。
途中足首やっちゃいそうな局面も多分あったが、それを見越してテーピングしたお陰か安定感が出た。ガレた山の足首ケアは今後も必要と実感した。
途中でグエエグエエと汚い声が聞こえたと同時に、前方に立ち止まる人達が見えた。雷鳥だ!
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今年最初で最後かも。見事に擬態してて良く分からんけどたしかに居ました。冬毛のつがい。こんな断崖にすごいな。元気が出た。

6時位、前剱到着。後輩はいよいよ靴がぶっ壊れたのでここで引き返すことに。
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どう登るんだろうこれ。

開けた所には、昨日の百名山7歳児&母と、揃いの白いダウンを着た白くま集団がたむろしていた。
まさか再会するとは。この山行のダイジェストが一気にきた。
この集団は一体何なんだろう…イケイケ、陽キャ感が溢れているが、なんというか山で一番会いたくない…人を避けて朝4時から登っているのに…でも上級者集団なのかな、それだったら勉強させてもらうのもありだろうか…
とか考えたけど、巻き込まれるのはやめとこうと思い、紙一重の差で出発。結果的にこの集団、レベル差もある様で正直遅かった。これに巻き込まれたら時間を相当ロスしていたはずなので、本当に正しい判断をしたと思った。

ここからいよいよ鎖場ゾーンに入る。
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最初、一本橋からの横ばい。怖っ!先が詰まってたので様子を見る。
行ってみると足場はしっかりしており、そんなに怖くなかった。
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次、平蔵の頭。これはかなり怖かったな。登ったと思ったらながーい下り!足場がパッと見分からないところもあったので、しっかり3点確認しつつ下った。全身伸ばして下るのは武尊山の鎖場の様だった。今までの経験を思い返す。過去の山行の集大成だ。
そもそも岩場をよじ登らせる箇所が多い。あと一箇所ツルツルで足場もないとこがあってビビった。
前の人が膝をグッと差し込んで登ってるのを見てなかったら、中々行けなかったと思う。

そして最後の鎖、カニのタテバイに到着。
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既に渋滞が出来ていた。
様子を見つつ休憩して順番に登る。
足場は打ち込まれた杭や鎖のフックがしっかりしており、要所にしっかりした足場もあって見た目よりは怖くなかった。最後の登りが足場少なくて怖かったな。鎖のフックを踏んで登るのは中々怖い。

そして山頂へ!…と思ったら、案外そこからも道は続いていた。
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意外と距離があり、ガレた箇所や岩登りを求められる所が多く、最後まで気を抜けなかった。
山頂に近づくほどにモヤに飲まれていく。光を目指してよじ登り…
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7:15、剱岳山頂についた。
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心の中ですごい叫んでいた。ここまで来たぞ!!!!!
山頂には人がいっぱい。ガスが取れるのを願いながらコーヒーを飲んで北方稜線を眺めていた。
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三角点をテーブルにすな
結局日本海側はやや晴れてきたが、人も増える一方だったので7:30出発。山頂からブロッケン現象が見えていたので遊んだ。
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そこからまたガレた岩を下ると、カニのヨコバイ分岐に到着。
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前のお兄さんが連れの人に、しきりに最初の一歩の踏み場について話していた。
カニのヨコバイ、最初の一歩である右足の踏み場が上から見えづらいのが難しさの6割を構成してると感じた。お陰様で迷いなく進むことが出来た。
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その後も鎖場の度に渋滞が起きてダラダラ進んでいたので、結構そのお兄さんたちと喋ったり写真を撮り合ったりしていた。後輩が離脱しちょっと怖いところも合ったが、おかげで楽しく下山できた。本当に感謝。
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下りは雲の姿が目まぐるしく変わる素晴らしい景色の中を歩くことができた。
切り立った平蔵のコル、頭、どこまでも落ちていく剣沢、剣御前に至る稜線…
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そして後方には遂に姿を現した剱岳
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渋滞のおかげで沢山写真を撮れたし、一つ一つの景色をじっくり見ることが出来た。結果的にすごく良かったと感じる。
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絵力が強い。

帰りはガレた下りへの不安が大きかったが、下りの道は行きより安定した所が多いのか案外危なげなく下りることができた。
ノリノリで写真を撮ってて楽しかった。前剱のピークを通らなかったせいで、いつの間にか一服剱の真ん前に来てる感じになった。
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登りは辛かった。腕組みして歩く。気持ちは清麿。腕組み仁王立ちマン。

一服剱で休憩し下る。夜明け前の登りは辛かったが帰りは足取りも軽く、9時30分位に剣山荘到着。渋滞もあったが、想定より巻きで帰ることができた。
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剣沢の方、見事なカールで綺麗だ。
ここで一緒になった方とラインを交換し、後ほど写真を送る事にしてお別れ。本当に感謝。
コーラを飲んで休憩し、剣御前小舎への登りを進む。
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ここに来ての登りは辛かったが、夜暗い中を歩いたときよりはるかに歩きやすく足取りは軽快だった思う。10時40分位に剣御前小舎についた。
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振り返ると剱岳はガスの中。今回は勝ちだった。
剱来た土産がないので、ここでノースのTシャツを買ってカップ麺を食べて室堂へ向かう。
雷鳥沢キャンプ場へ下る道、ガレてたりザレてたりで歩きづらかったな。足首やっちゃう恐怖と戦いながら下り、11時半くらいに雷鳥沢キャンプ場に着いた。
ここからなんと、結構登る。階段や地味な上り、このタイミングでこれは心にくる…。
途中の山荘で「剱岳 点の記」のサイン入りTシャツと撮影記録を拝む。作成記録その内見るわ。
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そこからも地味な登りを繰り返し、12時半前に室堂バスターミナル到着!お疲れさまでした。後輩と合流。水が沁みわたる。

当初予定より早く着いたので、帰りの時間を調べ休憩。後輩は信濃大町へ出るということでお別れ。また会おう。

そこからバス、ケーブルカー、ローカル電車を乗り継ぎ、富山駅で焼き鳥ビールをむさぼり日本酒を購入して帰宅。サンダーバードはテーブルに日本酒飲む用のくぼみがあって最高。最後、大阪に帰還。お疲れさまでした。

4.剱岳に登ってみて
 初日は快晴、翌日は雲と岩稜の織りなす景色に色んな意味で心休まる瞬間がない素晴らしい山行になった。
今回一番意識したのは「足運び」。ガレた道は足をグネっとやりやすい。防御力高めの靴とテーピングでなんとか行けたが、常にリスクがあった。
そして岩壁を登り下りするとき、小さなくぼみや鎖のフックへの引っ掛かりに文字通り命を預けていた。
今回はソール固い靴で行っていたから、つま先立ちでも安定したししっかりグリップが効いてくれたので無事行くことが出来た。(但し下山時には満身創痍。使わない筋肉めっちゃ使った。)
足運びの重要さ、状況に合わせた靴の価値を強く感じた。
後は過去に登った武尊山妙義山の鎖場、奥穂高~前穂高の岩稜、重太郎新道や鷲羽岳等のガレ&ザレた道の経験が全部生きた。
現地でのコミュニケーションも重要だった。「この石浮いてる」「ここはこうやって登る」という情報を得られたのは大きかった。混んでるのは困るが人が居なさ過ぎても良くなかっただろう。

2日目はコースタイムも長く込み具合によっては帰りのバスケーブルカーも危ういかもと思っていたが、早めの行動と渋滞を避ける判断のお陰で余裕をもって終えることが出来た。剱岳は想像以上に混む。声を大にして伝えたい。特に団体は積極的に避けるべき。集団は結構多いと思う。

雲ノ平や槍は距離的な達成感があったが、剱岳はスリルと冒険を乗り越えた末の高揚感と達成感があった。登ることが出来て良かった。
どこを見ても絵になる立山、そして剱岳。また行きたい。今度は大日岳経由で!
今年の一番大きなチャレンジはこれで終了。冬に向けては、トレランっぽいシューズ(Vivobearfoot)を買ったので、足裏の強化に努めたい。

以上