2022/12/30-31 八ヶ岳
あけましておめでとうございます。2023年もよろしくお願いします。
2022年も色んな山に行った。誰かと一緒に行くことで感じるものが沢山あると思った一年だった。
今年最後は冬の八ヶ岳。昨年末のリベンジ戦を記録する。今回のルートはかなり行きやすかったのでおススメだ。
1.12/29 前乗り
冬季連休初日、いつも行く先輩と合流し茅野まで向かった。道は空いておりよかった。道中はいつも「佐倉としたい大西」を聴いている。めっちゃ面白いのだがいつも内容を覚えていない。あと金属バットとダイアンのラジオを聴いたな。
茅野でおいしいピザを食べて、いつも立ち寄るツルヤへ行き必要なものやお土産を買う。ツルヤは本当に家の近くに欲しい。プライベートブランドがどれも素晴らしい。特にドライフルーツは絶品。
ここで銀ちゃんと合流し、この日は先輩がいつも行っているペンションに泊まった。去年撤退した後に急遽泊めてもらったが、今年は前乗りでお世話になることにしたのだった。今年は晩御飯、朝ごはんも頂けていい時間になった。
2.12/30 初日
ここで去年の山行を振り返る。
ー-----------------------------------
(計画)唐沢鉱泉→黒百合ヒュッテ→天狗岳→根石岳山荘のピストン一泊二日
余裕があれば硫黄岳へ行く予定だったが、初日が大荒れで黒百合ヒュッテまで行ったところで撤退したのだった。
今年は以下のコースを選んだ。
(計画)桜平分岐→夏沢鉱泉→オーレン小屋→根石岳山荘泊+天狗岳
翌日は硫黄岳を通って桜平まで戻る。
去年根石岳山荘をキャンセルした際、小屋の方が丁寧にこのルートを教えてくれたのだった。樹林帯メインで天候が荒れても登りやすいそうだ。
先に所感だけ言うと、
桜平→根石岳山荘:よく踏み固められている樹林帯を通る。チェーンスパイクでも十分足りるくらい。根石岳山荘周辺のみ暴風に注意。
根石岳山荘⇔天狗岳:風が強く道が急&細い箇所有。荒天時は危険と思われる。ストックは邪魔かも。
根石岳山荘→硫黄岳:途中まで樹林帯だが、夏沢峠→硫黄岳の間から吹き曝しの坂になる。大変。
硫黄岳→赤岩の頭→オーレン小屋:赤岩の頭までは坂だが気持ちのいい道が続く。オーレン小屋までの道は、整備が入らないため本当は通ってはいけないようだ。12月末はまだ道が整っており問題なく歩けたが、ドカッと雪が降ると通れなくなるのかも。要注意。
ー-----------------------------------
銀ちゃんがコンディション悪化のため離脱となり、先輩と2人で出発。
根石岳山荘・夏沢鉱泉に泊まる人は、電話予約することで茅野駅or桜平分岐から桜平ゲートまで車で送迎してくれるということで、9:40にチェーンもりもりのハイエースで出発。
普通の車では到底入れない雪道で、送迎してくれることに心底感謝した。
茅野駅発着にすればもはや車いらないし。これだけで雪山興味ある人にお勧めできる。
桜平ゲートからは夏沢鉱泉まで30分ほど歩く。車は下車しなければいけないが、荷物は持って行ってくれる。快適だが道がやや坂多く疲れた。
夏沢鉱泉で装備を整え登山開始。雪に覆われた木々の間をのそのそ歩いていく。
そんなに急ではないが割と疲れた。
道はしっかり踏み固められており歩きやすい。50分位でオーレン小屋についた。晴れている~。
小休止を入れて更に50分程度歩くと、箕冠山に到着。
ここまで樹林帯で、少し下ると景色が開けた。
根石岳が見えた!ガスっている!!
出た途端強い風に曝される。左手にある根石岳山荘へ急いで逃げ込んだ。
山荘の環境は非常によく、外は極寒なのに大変暖かかった。
こんにちは~~~
12時過ぎ着だったので取り急ぎカレー。色んなものが入っており不思議な味だった。
布団で一旦休憩する。ナルゲンが不思議な凍り方をしていた。お湯の水筒はあるが...行動用のボトルが必要かな。
今回は以下の服装で臨んだが、ちょうどよかったのでまとめる。
・頭:ニット帽、ネックウォーマー、バラクラバ(某所で半額だったファイントラックのもの。必須アイテム。これがなかったら乗り切れなかった。)
・ベース:ファイントラックの半袖網々+長袖メリノウール
・中間:アークテリクスのプロトン
プロトン LT フーディ メンズ – アークテリクス公式オンラインストア (arcteryx.jp)
・アウター:マウンテンハードウェアの一応雪山用のシェル(ソフト目)
脱いだ後、インナーは乾いていてアウターに汗が抜けていた。初めてレイヤリングが成功したと感じた。
特にアークの中間着が良く、「汗抜けがいい」を実感した。硫黄岳山頂は-18℃で強風だったがこの服でいけた。
行動中はサングラスが曇るのが辛かった。ただ「あまりに風が強いと曇りが取れる」という気付きがあった(かわりに目元の感覚が消える)。ゴーグルが要ります。
そうこうしている内に東天狗岳へ到着。
快晴だ!
南八ヶ岳を一望できる。非常に気分がよい。去年の秋冬と辿り着けなかった天狗岳のピークを踏めたことが嬉しかった。
横には西天狗岳。キリッとしておりカッコいい。今回は登らず眺めるだけ。
適度に景色を眺め、根石岳山荘へ戻る。初日の行動はこれにて終了。
帰った後は山小屋でひたすらダラダラする。本当に環境がいいな。
ホットワインおいしかった。
五時前に夕暮れとなる。寒いので小屋付近で景色を見ていた。
一日が終わる。
硫黄岳の上半分は雲の中だった。
晩飯を食べ、酒を飲んで8時過ぎに就寝。環境は良かったものの、あまり寝付けなかった。
風の音が一晩中鳴っているので耳栓必須と思う。
3.12/31 下山
寝たかどうかわからない状態だが起きた。昨日の昼飯にするつもりだったカップ麺とパンを朝食とする。
日の出前後もめちゃくちゃに寒い!しかしそれを超える景色の良さだ。
白い山肌が朝日に染まる光景は言葉にできない。
この日は全部のアルプスが見えていた。西天狗岳の後ろには北アルプスが見える。見事なモルゲンロートで、1年の最後にふさわしい朝だった。
朝はゆっくりして7時半出発。先輩は若干調子悪いとのことで、夏沢鉱泉で合流することとし私は硫黄岳へ向かった。
20分程度で夏沢峠に到着。硫黄岳、壁だ…。
30分位は樹林帯が続く。坂だがまあ歩きやすい。
途中からは樹林帯を抜けて、吹き曝しのつづら折りになっていく。ここからが結構きつい。風に抗ってじりじり進んでいく。
坂道の終盤には雪がみっちり張り付いたケルンが現れる。
ケルンを繋いで山頂へ向かっていく。
そして8:50、硫黄岳山頂に到着した。根石岳山荘からは1時間半程度で到着した。ここに来るのは2019年10月以来だ。爆裂火口はまるで鯨のよう。
そして赤岳横岳を結ぶ稜線が間近に迫る。
天狗岳からの景色も相当よかったが、硫黄岳からの景色は迫力が段違いと思う。ここまで来たかいがあった。
また、山頂からは全部のアルプスが一望できた。白く浮かび上がる峰々を見るために、冬の山をやっている。
中央アルプス、人生の思い出となった木曽駒
南アと赤岩の頭。帰りはここを通っていく。
爆風とは聞いていたが、途中の登りと大きく変わらなかった。天候がよかったのかも。お陰でしばらく滞在できた。
景色を心に焼き付けてサクサク下っていった。
道幅狭い箇所あったので、すれ違いなど要注意。
赤岩の頭には赤岳鉱泉から登ってくる人もいてにぎわっていた。
私はここでオーレン小屋に降りる道に入った。トレースはあるが踏み跡がなかったので、今日は私が最初の通過者らしい。
まだ歩きやすかったが、整備が入らないとのことなので、通行時はリスクを覚悟しなければならない。ガイドは十分あったのでそれは良かった。
9:50くらいにオーレン小屋到着。休憩して夏沢鉱泉までの道を戻り、10:15に到着。お疲れさまでした。
先輩と合流し、風呂に入り飯を食べ桜平分岐までの道をだらだらと下る。温泉があるのは良かったが、湯温が低い…残念だった。
飯食ってると年越し宿泊予定の人たちが続々と登ってきた。大人気である。
帰りは根石岳山荘・夏沢鉱泉宿泊者を桜平ゲート→桜平分岐まで連れて行ってくれるバスが14:30に出るのだが、時間が余るので徒歩で下山。この道が地味に長く辟易したので、乗れるんだったらバス乗ったほうがいい。
4.おわりに
桜平から根石岳山荘を使うルートは危険個所も少なく、送迎もあり、山荘の質が高いので自信を持ってオススメできる。
ただ吹き曝しの箇所は寒くて辛く、天候荒れるとリスクも増すので十分準備をして登ってほしい。(実際何件か八ヶ岳での遭難のニュースを見た)
北八ヶ岳エリアは何度も計画・トライしたが悪天候に阻まれ登れていなかった。
今回は、年末というこれ以上ない時期に快晴となったことに感謝している。悪天候でも山を登って徳を積んだかいがあった。
レイヤリングとバラクラバは大変良かった。この装いをベースにしていきたい。
一方でサングラスは厳しいこと、冬用靴でもつま先は寒いことを実感したので、ゴーグル買うなりつま先用カイロを使うなりして対策したい。
あとカメラのバッテリーを忘れたため、写真をスマホで撮るしかなかった。悔しい。
総じて2022年の締めにふさわしい登山になったので大満足だった。
2023年も楽しい山を続けていきます。