2018-09-21 八甲田山(リコメンド八戸)
本日八甲田山へ登って、一定程度やり切った所があるため、ここで八戸(~十和田)のおすすめスポットを紹介していきたい。
1.八戸中心街
①八戸中心街(六日市)
新幹線の玄関口は八戸駅だが、実はそこには(ほとんど)何もない。
八戸の食も娯楽もすべて「本八戸」にある「八戸中心街」に集約されている。
そこまでは八戸駅からバスで25分。10分置きに出ているので、分かっていれアクセスは容易。
到着すると待ち受けるのは一大歓楽街。大通りとその裏に張り巡らされた横丁に、所狭しと居酒屋やバーが立ち並んでいる。
それでいて市民共用スペースや書店(おしゃれ)等もあり学生の姿も多い。ちょっといけばカラオケ屋、ボーリング場、百貨店、映画館等もある。文字通りここが中心である。
宿泊先も八戸中心街にすると良いだろう。安いビジホが沢山あり選択肢には困らない。但し、8月上旬だけは話が違う。三社祭、ねぶた祭で賑わう青森は、一気に宿泊難民製造所となる。ゆったり観光したいならばこのシーズンは外すべきだ。
②さばの駅
八戸市の名産は「イカ」と「サバ」だ。私が最初に教えられたのがこの「さばの駅」である。
場所は八戸中心街。粋な店構えをしている。
中ではありとあらゆる方法で調理された鯖と郷土料理(せんべい汁)、日本酒が君を待っている。
とはいえ刺身等だけなら他の店でよっぽど美味しく食べられる。ここで食べておきたいのは「さばの串焼き」だ。魚とは思えないジューシーさ。これだけ食べて次の店に繰り出す事をお勧めする。(横にはハシゴしろと言わんばかりに屋台横丁が待ち構えている)
その他、居酒屋はチェーン、個人店含め総じて美味しいので、グーグルマップで調べて良さげな所に入れば良いと思うよ。イカの生け作りとかとても美味しい。
日本酒は「田酒」が有名だけど、ない時も多いので「八仙」等飲むと良いんじゃないかと。
横丁は正直まだ攻略しきれていないが、ディープ八戸の象徴みたいな雰囲気なので一緒に探検してくれる方は是非声を掛けてほしい。
2.海のほう
①みなと食堂
地元民もウェブ検索でもお勧めされるから、間違いない食堂。
朝から豪勢な海鮮丼が食べられる。以下お勧めする蕪島等への通り道にあるから、旅のスタートにして頂きたい。
平目漬け丼はここでこその名物。ただ自分は2回行って2回とも赤身メインの海鮮丼を食べているから、強くお勧めは出来ない。
②蕪島
日本屈指のウミネコ繁殖地。どんなもんかと思っていったら想像を絶する数のウミネコに一体が埋め尽くされていた。ヒッチコックの「鳥」を彷彿とさせる。こいつらが一斉に襲い掛かってきたら、ひとたまりもないだろう。
それでなくても蕪島辺りは一面フンだらけ。島のそばにある施設にフン除け用の傘が常備しているのには笑ってしまった。
6月位に行ったときはヒナ孵化の時期の様で、大なり小なり様々なウミネコが間近で見られたのでおすすめ。
中には生まれて間もなく死んでしまった個体等もおり、野生を感じさせる場所だった。
③その他海岸沿い
灯台や種差海岸等あるので、行くと良いと思う。印象は薄め。
灯台であれば下北半島先っぽの尻屋崎の灯台が素晴らしかったので、そっちに行ってほしい。
④八戸港
ここに来るのは決まって夜になる。
22:30、ここから苫小牧行きのシルバーフェリー(川崎汽船)が出航するのだ。夜行バスならぬ夜行フェリー。船の旅は風呂有り、横になれる、夜の海がきれいと色々気分の良いものなので、余裕があれば東京から新幹線で八戸に来て、飲んでそのまま北海道へ向かうのが良いだろう。
3.山の方(十和田湖)
もはや八戸ではないが、八戸→十和田湖は車で1時間程度。随分行きやすいので併せて観光する事をお勧めする。
①十和田現代美術館
十和田市までは車で30~40分位。到着すると、奈良美智のでっかい壁画とカラフルな馬がお出迎え。向かいには草間彌生の(グロかわいい?)像が並んでいる。
外部の大型展示と内部の展示で構成される美術館。1個1個が見ごたえあり面白い。
おすすめはハンス・オプ・デ・ビークの部屋。夜を走る様なレストランに迷い込んだら、何か物語が始まりそうな予感。ハードボイルドな世界に溶け込むことが出来るので、良い。
後、周囲の道路に蹄鉄や馬の頭のモチーフが潜んでいるのが謎。かっこいい。馬に由縁がある町なのだろうか。
天気がそんなに良くなくても楽しめる。緑の中をどうどうと水が駆けてゆく横を歩くだけで楽しい。
歩いていくと、有りそうで無かった景色に気付くだろう。川の中に木が生えていて、森が出来ている。岩はおろか倒木も深く苔むし、川の中に組み込まれている。
曰く十和田湖から流れる水はそんなに水量が変わらないため、川中の植物が洗い流される事無く育ち続けたためだそうだ。
それでもこんな場所にどっしり根を生やす草木の力強さを感じざるを得ない。
道中にはたくさんの滝があり、見ごたえがある。
四季折々で全然違う光景になるそうだ。燃える様な赤の奥入瀬渓流も歩いてみたい。
③八甲田山
雪中遭難事件が思い出されるが、雪が無ければ1,500m台の比較的容易な山だ。
ふもとの酸ヶ湯温泉がでっかい混浴風呂で、JRにも広告が出ていて有名。そしてその温泉から八甲田山登山口は始まっている。
温泉を生み出しているのが、八甲田山という火山だ。登山道を歩いていくと、森が唐突に死に絶えている土地や、硫黄臭に満ちたエリア、森を割るガレ場に出会う。
紅葉で有名な山。非常に見ごたえがある。
八甲田連峰最高峰の大岳。形が良い。登山道もよく見える。
大岳からの展望。風が強い!!「八甲田」という名の通り、ポコポコとした山々が密集している。火山であることが分かるカルデラもよく見える。
そして十和田湖!大きい!一番の展望台だ。
帰り道である毛無岱全景。草紅葉した湿地が美しい。
さらに見下ろす。清々しい。
さっきまで登っていた大岳方面を見上げる。山、湿原、そして後ろには岩木山!
弘前の方まで一気に見えるんだな。
岩木山、非常に形がいい。登りに行きたい。
山はいいぞ 見たことのない景色があるのを知らなかった。生きてるからには、見ていきたいと思う。
十和田湖→八戸の道中、道の駅おいらせに立ち寄ろう。本物の十和田バラ焼きは驚くほど美味しい。絶対に食べて帰ろう。奥入瀬ビールも飲めるとのことだが、あいにく車のため未だ飲めていない。ビールに十和田バラ焼きは最高だろうな・・・。
4.終わりに
こうまとめると、まだまだ見どころがありそうだなと思う。行けば行くほど発見のある八戸。新幹線で東京から3時間。是非行こう。
帰りは駅弁にビール こんなおいしいビールはそうそうない。駅弁はおかずいっぱいあるのがいいよ。
以上
2018-09-02 猫魔ヶ岳
今回の山行、内容自体はシンプルだけど思うところが色々あったのでブログにまとめる。
1.8月最終週
9/2に山に行きたいと考えていた。
思い立った経緯は色々ある。
- 9/1に水樹奈々のライブ@西武ドームがあり、どうせ家に帰るんだったら遠出して高速代を浮かせたい
- 9/14に五竜岳~唐松岳を計画しているが、そこまでに登れる日が9/2しかない
- 先日寝袋とマットを買い、9/14車中泊予定なので試したい
本当だったら南アルプスが近く有力だったが、いかんせん天気が悪い。
上記と当日の天気を踏まえて、以下まで候補を絞った。
後は天気予報の変化次第、としてせこせこと車に用意を詰め込み、9/1出発した。
2.9/1
当日は以下スケジュールを予定していた。
しかしライブ終演時で既に21:00。まさか単独ライブで4時間やるとは、水樹奈々を完全になめていた。友人達が皆電車だったため早々にお別れし車へ。その後渋滞に巻き込まれる等し風呂から出たのが22:30。行くかどうかも迷う時間になった。
とりあえず出発し、サービスエリアで各山の天気を参照。福島の方がやや天候良さそうと判断し、今回は磐梯山に向かうこととした。*2 *3
その後ゲリラ豪雨に巻き込まれたり仮眠を取りながら 、道の駅猪苗代に3:00過ぎに到着。ギリギリ雨は降っていない。マットと寝袋を敷き就寝。
★車中泊レビュー
マット◎ 寝袋◎ 車×
後部座席を倒して寝たが、倒した座席と荷台の間に段差ができてしまい、身体が水平にならない。荷台に何かしら敷いて段差を埋める事が必須。その他は予想以上に良いので使っていく。
3.9/2-早朝
6:30目が覚める。外はなんと雨。てんきとくらす、アテにならないサイトだ。
暗澹とした猪苗代湖
湖畔にはお花畑。どうやら「そば」らしい
目当ての磐梯山 雨が止んでもぬかるみやガスを考えるとわざわざ行く価値はないと諦め
気まぐれにgoogle mapを見ていると、磐梯山の左に「雄国沼湿原植物群落」の文字を発見。調べるとニッコウキスゲ群生で有名な沼/湿原の様だ。*4
この時、昨年初めて訪れた大雨の尾瀬の風景が去来した。湿原なら雨でも楽しそう。ここでコーヒーでも飲んで帰ろうか。早速向かうこととした。
4.9/2-金沢峠と雄国沼、9:00登山開始
地図上は近いが所要時間は1時間。途中の山道通過に時間を要する。悪路*5を想像したが、よく舗装されており走りやすい。
8:30 沼の入り口である金沢峠まですいすいと到着。
ここからの景色がすごい。既に標高1,000mくらい。福島西のエリアは晴れ間もあるようで、雲の白と田園の緑がまぶしかった。
雄国沼。よく見るとやや干上がったりしており尾瀬を期待していったらがっかりだった。*6
右のポコポコしているのが、猫魔ヶ岳である。
幸運にも雨は降っておらず、沼を探索。
この花が綺麗。種類分からず。そもそも開花していない状態かもしれない…
沼自体は正直がっかりだった。木道もあっさり1周し終わりコーヒーを作る気も起きず。
ここで、先に来ていたおじさまおばさま方と話す。地元の方らしく、沼のそばの雄国山から温泉施設まで歩くらしい。(素晴らしいルート)
ここで色々調べると、金沢峠を起点に「雄国パノラマ探勝路(上記)」、そして「猫魔ヶ岳やまびこ探勝路」が伸びていることが分かった。
猫魔ヶ岳・・・実は名前は見たことがあった。国内有数の「なんかありそう感」*7ただそれ以上は知らなかった。更に調べると、磐梯山とは兄弟火山である/展望はまあまあある/化け猫伝説がある/猫石という巨石がある/標高1,400m位等が分かる。
標高高くないとはいえ、ルートは簡略な図しか知らず天気もそんな良くない中登るのは…と迷ったが、危なくなったら引き返すと自分に約束して 9:00 geographicaでトレッキング開始。
5.猫魔ヶ岳登山
歩いて10分程度、各探勝路の起点になる避難小屋に着く。
立派。中にルート紹介もあり、読み込んで出発。
沼のほとりの道を歩く。人がそんなに入っていないようで、道は草木に塞がれていた。
やる気のない案内板。他にも倒れたり、柱だけになった標識を発見し不安が増す。その反面道はしっかりしており、劣化する土でもなさそうで迷う事はなかった。しかし・・・
途中で沢を横切るルートに直面。意外と水量多く渡れるのか?と逡巡。写真左に赤布があるのがお分かりいただけるだろうか?これを見つけてマジか…と思う。しばらくぐちぐち言いながら渡り切る。ここからの道が雨後のせいか分かりづらく、「枯れた沢筋に迷い込んでるんじゃないか…」と訝しみながら進む。
その後、やや舗装された道や階段、やる気のない標識を確認し、進むことしばらく
10:20 猫石に到着。3つ目の沢→猫石まではいっちょ前の登山道。9:50→10:20の間で200m位上げていたと今確認した。
由来などはこのリンクを参照 どの部分が猫か・・・?
http://bandaisan.xsrv.jp/C-20nekoishi.html
さっきまでいた雄国沼を見下ろす。金沢峠から見た風景を背に見る雄国沼は壮観。下で見るよりよっぽど綺麗で見直した。
ちょっと休憩して出発したが、10:40には山頂に到着。
いい名前だよな
山頂では「見えた見えた!」とおじさんたちが興奮していた。丁度磐梯山が頭を出したようだ。大きい。
猪苗代湖を見下ろす。非常にきれい。満足感でいっぱいになる。この後すぐ、磐梯山も猪苗代湖もガスに包まれてしまった。運が良かった。
裏磐梯の方。こちらもすごくきれい。おじさん達が「猫石の見晴らしはどうだった?」と聞いてきたので「こっちの湖の方が綺麗です」と返した。
おじさん達は安達太良山にチャレンジしたが悪天候のため諦め、喜多方ラーメンを食べに行こうとしたら晴れてきたのでこちらに登ったそうだ。お互い偶然猫魔ヶ岳に来た同士だったが、予想以上の景観でハイテンションに話していた、様な気がする。景色を見ながらおにぎりを食べていたらすぐにガスってきた。
11:00 下山開始 帰りは知れた道で下り基調だったので12:00には避難小屋到着。
道中咲いていたトリカブト。見事な形。毒のことを思うと、やけに存在感があって怖い。
帰り際の金沢峠からの見晴らし。こちら側はすっかり晴れていて素晴らしい景観。これだけでも来る価値があった。
6.帰路
下山後は会津若松の「番番」でソースカツ丼を食べる。昨年のGWぶり。会津のソースカツ丼は肉厚で満足感が高い。福井のはスナック感覚だったので、会津のジューシーさが好きだ。
帰りに諸橋近代美術館(ポスターが良さげだった)に寄ろうと道の駅猪苗代まで引き返したが、眠気と体が放熱している*8のを感じ、集中できなさそうだったため帰宅。
高速に乗るとすごい雨に見舞われる。晴れているのは本当に福島の西だけだったようだ。高速代をケチって黒磯ICで降り下道で帰宅。
7.所感
色々な偶然に導かれた山行だった。磐梯山や安達太良山に行けなかったのは残念だったが、そうでもしないと金沢峠からの景色を見ることも猫魔ヶ岳に登ることも無かったと思うと行った甲斐があった。
次回は五竜岳の予定。夏に天候に負けた涸沢のリベンジ戦。新しい景色が見られる事を期待する。
*1:非常に素晴らしいライブだった。そんな大きくないはずの水樹奈々が西武ドームを背負って歌う姿はとても大きくかっこよく可愛い。まみむめモガチョを初めて生で聴いた。自分が小学校低学年の時に曲を知っていた覚えがあるため、自分は物心つく前から水樹奈々に触れていたんだと驚く。歌唱が水樹奈々だったのは最近知った。
*2:今回見送った火打山、妙高山はいつか必ず行きたい山である。そもそもNHKで見た火打山の天狗の庭を外人のおっさんが歩いてるのを見て山に興味を持ったし、妙高山は昨年8月、黒部ダムからの帰り道で高速から見た姿がとてもかっこよく、憧れている。臨むなら絶好のコンディションで、と心に刻み今回は泣く泣く見送った。
*3:私の最初の山行は尾瀬であるが、理由は火打山と燧ケ岳を勘違いした後輩に言われるがまま付いていったためである。結果的に尾瀬が素晴らしい場所だったから今も登山を続けているが、思い返すとお粗末な話だ。
*4:ハイシーズンになると景色を一目見に大勢の写真好きが押し寄せるようだ。その際は乗り合いバス1000円で向かうことになるらしい。ただ今はニッコウキスゲのシーズンはとっくに終わっており人も少ないだろうと踏んだ。
*5:武尊山登山口までの道や、榛名山/掃部山登山口までの道を指す。タイヤのパンクを危惧しながら走る心臓に悪いガレ道
*6:赤城山のプチ尾瀬しかり、期待値を上げすぎると良くない。尚ニッコウキスゲ満開時は黄色の絨毯に包まれとてもキレイなようだ。気になる方は検索してほしい。
*7:その他、物語山とか面白山とか…なんかありそうじゃない?のある名前である。
*8:下山するといつもなる エネルギーをせっせと作っているものと思いたいが理由は不明