2018-09-23 火打山

9月はことごとく天気が悪かった。行きたい山には行けず、購入していたテントも日の目を見る事は無かった。

やむを得ず晴れている山を探して登る事を続けていた。お陰で9月は猫魔ヶ岳、鳥海山、(羽黒山)、月山、八甲田山と色々登る事が出来た。

そして最後の晴れ間の9月23日、私は火打山に登る事にした。

 

1.経緯

 火打山は、私が山登りに行きたいと思うきっかけになった山だ。

 2017年の春くらい、ぼけーっとテレビを見ていたら、外国人のおじさんがみずみずしい緑の中を歩いている映像を見た。*1

 ファンタジーの様な風景に目を奪われた。調べると、ここは「火打山」という所らしい。

 後日、山岳部出身という会社の後輩に話をしてみた。何回か行きたい行きたい言ってると連れて行ってくれることになり、2017年6月、初めて登山に行く事になったのだ。

 ただ、その時行ったのは「燧ケ岳」のある「尾瀬」。会話の中で「ひうち」と言っていたのは燧ケ岳の事だった様だ。(はじめての尾瀬。ひどい雨だった。)

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 しかし高層湿原というのは共通しており、行った私はそれなりに満足していた。

 これが「ひうち違い」と判明したのはもうちょっと私が山に詳しくなってから。

 それ以来、「火打山」は私の中で「約束の山」になった。*2

 

2.09-22 出発

 本当は9/21~23で前回見送った五竜岳唐松岳縦走をやろうとしていたが、どう見ても天気が悪いので、諦めて(出張にくっつけて)9/21八甲田山へ登った。

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(良いところだった) 

 そして帰ってきた9/22、予報を見ていると明日は「晴れる」と出ているではないか。

 日帰りでも構わんからどこか行こうと考える中で、目当ては高層湿原の草紅葉に絞られていった。

 そこで思い出したのが、火打山。天狗の庭を調べると、見事に紅葉した画像が出ている。

 ずっと思い描いていたのは「新緑の天狗の庭でテント泊」だったが、それで行かないのは後悔しそう。

 何より谷川岳に登って約束が成就した後も、あおいは山に登っているではないか。

 八甲田山の荷物もそこそこに、荷造りして9/22の夜出発した。

 

3.9/22-23 妙高市

 運転する事4時間、妙高市に到着。

 真っ暗な山道を進むと、不穏な看板と警備員さん。見ると、火打山登山口への道が夜間通行止めとなっていた…。

 登山口での車中泊が不可となってしまったため、諦めて風呂に入り近隣のPAで夜を明かした。

 車中泊も慣れたもので、熟睡といえないまでも眠れたと思う。*3

 5時に閉鎖解除という事で、4時半位に起きだし出発する。

 全く同じ考えの車が大挙して押し寄せており、道は朝5時とは思えぬ混み様。

 駐車場はすんなり停められ不都合は無かったが、山登る人はやべえなと感じる。

 

4.9/23 火打山登山

 準備を行い5時半位に出発。今回のコースは以下の通り。

 5:30 火打山登山口(笹ヶ峰)→分岐→8:05 高谷池ヒュッテ発→9:10位 火打山山頂

 →10:00 火打山発 →12:00位 黒沢池ヒュッテ →14:10位 火打山登山口

 総行動時間8時間半。景観素晴らしく楽しかった。妙高山も含め日帰りする人はすごいなあと素直に感じる。

 (1)分岐まで

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  最初は緩やかな木道を歩く。時折現れる地面は、前日の雨のせいかひどくぬかるんでいた。悪い予感がする。

  その内「十二曲がり」に到達する。険しい道だと聞いていたが10分程度で終わった。しかしそこからの道が中々険しい。岩と木の根に阻まれる高い段差。よじ登る場面もあり。

  なーにが十二曲がりだと悪態つきながら登る。因みにここまでの道中ぬかるみが酷い酷い。燧ヶ岳も酷いぬかるみだったなと思いながら進む。

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  そうこうする内、高谷池と黒沼池の分岐に着く。今回は高谷池→火打山がメインのため、左へ行く事とする。右へ行く人も多く、ここから人もまばらになった印象。

 (2)分岐→高谷池ヒュッテ→火打山→黒沼池ヒュッテ→下山

  分岐からの道、いやそれ以前から、でかいカメラを持ったおじさんが猛然と着いてくるのを感じていた。

  分岐ら辺で見当たらなくなったが、その後見えてからは付かず離れずの距離で着いてくる。

  そうこうしてる内に前回休憩から1時間が経ったので、足を止める。

  「いや若い人は〜〜」

  !?話しかけられた。驚く。しかも一緒に休憩してる。道行く人と言葉を交わすことはあれど、これは初めて。

  その後この齢60のおじさんと、一緒に行動する事となった。こんな事もあるもんだ。ペースもおおよそ同じくらい。8割くらい聞き手に回りながら歩いていく。

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  横には明らかに異質なオーラを放つ北アルプス、白馬岳。非常に美しい。

  道中の紅葉そして火打山。立派な姿に二人で足を止め写真を撮る。

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  8:00位、とんがり屋根の建物が現れる。高谷池ヒュッテ到着だ。行動食を食べながらおじさんと作戦会議をする。

  話を聞くと、福井から来た方だそうだ。登山は50歳位から始めており、主に北アルプスや石川の白山等の百名山を中心に登っているとの事。槍ヶ岳日帰りなんかは半端ないなあと思った。北アルプスへ行きたい欲が深まる。距離近いのはええなあ。

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  高谷池ヒュッテの周りは異国感さえ感じる風景。目を奪われる。

  8:10位、ヒュッテを発ち火打山山頂へ向かう。道中は泥、隘路、時折急坂。だがまあこんなもんだろうという道。道中も北アルプスを横目に登れるのが楽しい。

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  ここが天狗の庭!目標の8割は達成された。ここが約束の山。

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  見事な逆さ火打。金色の地にドンと構える火打山雄大さに気分が上がる。秋に訪れたのは正解だった。一方で思ったより湿原に入れない。ここで尾瀬が特別だったことを理解する。湿原は人が踏み荒らせば不毛の地となる。それを守るための当然の采配だ。また尾瀬に行って飽きるほど湿原を歩こうと思う。

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  9:10位、山頂着。素晴らしい絶景。青空と雲の間に我々が居る。見える山は格好良い。妙高は意外とゴツゴツしてるんだなぁと感じる。

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  奥の方が妙高。さっきまで居た高谷池もあんなに小さく...。湿原は上から見ても美しい。また、海の方も見渡せて気分が良い。

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  北アルプスの絶景。左の端には槍ヶ岳も見える。この景色をおかずにいつまでも過ごしたいと感じた結果1時間弱居座ることになった。

  記念撮影しつつ棒ラーメンを食べて景色を眺める。この為に山登ってるよなと実感する時間だった。

  10:00位、名残惜しいが出発。目指すは黒沼池ヒュッテ。一緒に行動したおじさんは妙高まで行けたら行くというスタンスだったので、ともかくついていくことにした。黒沼池までの道は泥濘、坂多くちょいしんどい。

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  なんやこいつ

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  12:00位、黒沼池ヒュッテ着。プラネタリウムの様な形のヒュッテ。草のとこにはデポされたザックがたくさん。不用心だな。

  ここから妙高往復するだけで16時になるだろう、という話を小屋の管理人から言われたのと、体力、行動時間を勘案し流石に妙高無理と判断。休憩の後帰り路を歩く。

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  道中、黒沼池横を歩く木道は大変気分が良い。

  そこを越えるとまた登山道に戻る。後はきた道を戻るのみ。最後の木道からがまた長い。これも燧ヶ岳みたいだ。

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  きのこ

  14:10位、下山。しばらくおじさんを待って合流。

  戻ってみると車も隣に停めていた事が分かった。何なら喋ってたし...偶然ってあるもんだな。

  CCレモンを一本頂いた。感謝感激。その場でFacebookも交換する。またご一緒できたら良いな。

  下山後、最寄りの市民温泉で風呂に入り、黒姫文学館に寄る。良いところだった。黒姫山伝説を聞いてから眼前の黒姫山を見る、というのが良すぎ。

  上橋菜穂子展は作品の作り込みに驚く。残念ながら一個も読んでないんだよな。なんか読もう。

  道の駅ではヨーグルト×日本酒の酒を買った。ちょっとくどい飲むヨーグルトって感じだったな。美味しかった。

 

5.おわりに

 車中泊が可能となったお陰でかなり行動範囲が広がった。今回はその集大成だったと感じている。

 約束の山だった火打山。天狗の庭と北アルプスの見晴らしは感無量だった。

 一方で、湿原としては尾瀬の方が広くて歩けるし良いなと正直感じた。

 行ってみて初めて分かる事ばかり。火打山一つとっても、新緑と妙高に行くというとこまで出来てないし、まだまだ楽しみ甲斐があると分かった。今後も躊躇せず登っていきたい。

 

以上

 

*1:調べたらにっぽん百名山の様だ

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*2:雪村あおいと倉上ひなたにとっての谷川岳であり、星宮いちごにとっての神崎美月である。

*3:9月だけで4回って中々な回数